『 前景の、まるで竹筆で描かれたかのような真っ黒な激しい松の枝ぶりを通り過ぎていくと、霧かモヤに朦朧とつつまれ徐々にやわらかそうなマチエールへと松は変化していく。さらに奥へと空間は広がり、そして吸い込まれていく。ここは本当にタテヨコの二次元空間なのだろうか? 奥の奥は真っ白で、色はなく形もない。そこは異次元空間とつながっているように思われ、三次元からさらには高次元へ、まだ行けると確信できる。いやもはや「行く」という概念すら消えていく。距離、時間という概念もなくなり過去も未来もない。そこに在るのは意識だけ。すでに肉体もなく・・・、病気も老いもなく、死 ・・・もない。 そうか! これが“色即是空”か! 』
僕の中でここ数十年来一番の絵は、長谷川等伯(安土桃山時代の絵師)の松林図屏風です。もうずーっと この絵を目指したいと思ってきました。画像でみると小さくなってしまい、何か黒ずんだシミが点々と・・・のようにみえるかもしれませんが、本物は大きく圧倒的な迫力です。上野の東京国立博物館に所蔵されています。お正月に展示されることが多いです。新幹線代を払ってでもみる価値ありです。
これこそが日本の宝、国宝 あゝ日本の美!



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